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企画展「藍をまとう-美しさと生活の知恵-」見どころ紹介③

「津軽こぎん刺し」と「南部菱刺し」は、山形の「庄内刺し子」とともに、日本三大刺し子と言われます。青森県は寒冷地で綿花の栽培に適さない為、農家の人々は麻を育て、その糸で布を織り、木綿糸を刺して保温と補強をした「刺し子着」を着ました。津軽地方(津軽藩領)では奇数目で刺す「こぎん刺し」(写真上)、南部地方(南部藩領)では偶数目で刺す「菱刺し」(写真下)が生まれ、独特な美しい幾何学模様に発展しました。中には魔除けの意味をもつ模様もあります。

 

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展示している様々な模様を間近にご覧ください。厳しい寒さから家族を守る為にひと針ひと針刺し綴った苦労、その中にも美しい模様の完成を楽しむ作り手の女性たちの姿が浮かびます。

企画展「藍をまとう-美しさと生活の知恵-」見どころ紹介②

藍染めは、布を染め液に浸してから空気にさらし、酸化させることによって色が出ます。この作業の回数や染める時間によって色の濃さが異なり、甕覗(かめのぞき)、浅葱(あさぎ)、鉄紺(てっこん)など20種類以上の呼び名がつけられています。

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こぎん刺し着物は、ふつう藍染の麻布に白い木綿糸を刺し綴りますが、年数が経ちシミや汚れが目立ってくると再び全体を藍で染め直しました。これを「染めこぎん」と言います。この展示はその染めこぎんの藍の濃淡を紹介しています。一見、黒く見えるものは何度も藍に通された贅沢なもので、目をこらさないとこぎん模様が見えず、究極のおしゃれと称されました。ぜひ実物をご覧ください!

企画展「藍をまとう-美しさと生活の知恵-」見どころ紹介①

「津軽こぎん刺し着物」「南部菱刺し着物」「裂織の仕事着-サグリ‐」「つづれ刺し着物」など青森県を代表する独特な着物類はすべて藍で染められています。

今回はそれら約80点を展示しています。藍染めは色合いが美しいだけではなく、防虫、抗菌、布の耐久性を増すなど様々な効果があります。厳しい生活環境を耐え抜くための知恵として活用された藍の世界を是非ご覧ください。IMG_0027

 

裂織ワークショップ開催しました。

企画展「藍をまとう-美しさと生活の知恵-」の関連事業として、11月23日(水・祝)「藍染布でつくる裂織のミニセンタ-」を開催しました。講師は青森県指定津軽裂織伝統工芸士の村上あさ子さん(テキスタイルスタジオ村上)です。今回は、企画展のテーマに沿って「藍染布」をメインに使ったミニセンターを提案していただきました!

使った布は、ゆかた生地等を藍で染めた木綿布3種類、藍の葉を絞って生葉染めしたシルク布、山葡萄のつるの皮で染めたシルク布、剪定したりんごの木の枝で染めたシルク布の6種類で、全て村上さんが染め上げたものです。(すごい!)

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これを裂いて卓上織機で織りあげます。布を入れる順番や縦糸の色、布裂き加減(細い太い)や打ち込み加減で雰囲気の異なる作品になります。「そこがまたおもしろいところ」と笑顔の先生。裂織に初めて挑戦する方がほとんどでしたが、素敵な作品ができました。IMG_0018 - コピーIMG_0036 - コピーIMG_0028 - コピー

 

こぎん刺しワークショップ2日目

今回もたくさんの素敵な作品ができましたのでご紹介します。

衣服、バックなどの自分の持ち物に、思い思いにお好みのこぎん模様を刺し、完成した作品を前にみなさん笑顔で嬉しそうでした。

企画展「藍をまとう-美しさと生活の知恵-」の関連事業で行われたこぎん刺しのワークショップでしたが、講師の工藤夕子さん(三つ豆)のアイディアで、自分のお気に入りの「まとうもの」に刺してもらうという企画が実現して、みなさんに喜んでいただけました(^^♪ 三つ豆さん、参加者のみなさん、ありがとうございました。

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