歴史館にも常設展示されている津軽こぎん刺し着物。ところで、そもそも「こぎん」とはどういう意味なのでしょうか…日本民俗学の創始者である柳田国男(1875-1962)は次のようにいっています。
キヌはもと着物のことで、それの小さいのだからコギヌだ。今でも働く時にしか着ない麻の短い上衣を、コギノ・コイノ・コギンという処は、東北から九州の山の中まである。(『木綿以前の事』昭和51年)
さらに柳田は、そのような各地のコギンの中でも、津軽のコギンは殊に精巧な美しいものが多かった。忙しい家の嫁や娘はコギン1枚に10年もかかったというのを自慢にしていたなどと、津軽こぎん刺しについての貴重な記録を残していますよ~